立憲民主党は6月18日、「水俣病問題の解決支援法案」(水俣病問題の解決に向けて講ずべき措置に関する法律案)を衆院に提出しました。

 水俣病被害者と環境大臣との懇談の場での3分間マイク切り問題は、環境省が水俣病問題に向き合う姿勢自体の課題と、水俣病問題が終わっていない公害問題であることを明らかにしました。

 これまでも政治解決が図られてきましたが、水俣病が確認された当時の差別や偏見によって支援につながることが困難であったことや、健康調査を実施していないため被害全容が不明であることから、いまだに認定などを巡って係争が起きています。被害者はすでに70歳を超えている方が多く、一日も早い水俣病問題解決が望まれています。

 提出後の記者会見で近藤昭一衆院議員(ネクスト環境大臣)は、「水俣での懇談会の3分間マイク切りは関係者の心を傷つける、あってはならないことだった。改めて関係者の皆さんに寄り添わなければならないとの気持ちで熊本県水俣市と新潟県新潟市を訪問した。前進させるためには具体的な法案を出し、私たちの考え方を示すことが大事だと考えた。複雑な長い歴史の中で、どこまで法案に書き込むことが今後につながるか、考慮しながら用意した」と述べました。

 西村智奈美代表代行からは、法案の提出だけでなく、大臣への要請はかねてから調整を試みており、できる限り早く実現したい、との発言がありました。

 法案提出者は、近藤昭一(筆頭提出者)、阿部知子(欠席)、山井和則、篠原孝、菊田真紀子、川内博史、西村智奈美、松木けんこう、大河原まさこ(欠席)、野間健、森田俊和、屋良朝博(欠席)、米山隆一、渡辺創、馬場雄基各衆院議員。また川田龍平、打越さく良、田島麻衣子各参院議員が法案提出に同席しました。

 立憲民主党は、本法案の提出を契機に、政府・与党へ働きかけ、水俣病問題の解決を目指します。

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【概要1】水俣病問題の解決法案.pdf

【概要2】水俣病問題の解決に向けて講ずべき措置に関する法律案.pdf

【条文】水俣病問題の解決に向けて講ずべき措置に関する法律案_merged.pdf