参院予算委員会で28日、第3次補正予算案に対する質疑が行われ、参院会派「立憲民主・社民」から参院予算委員会野党筆頭理事をつとめる森ゆうこ参院幹事長が締めくくり質疑を行いました。菅総理に第3次補正予算案に計上されているGoToキャンペーン予算を医療・生活支援に振り替えるよう要求しました。

 冒頭、森議員は地元新潟県を含む日本海側を中心に大雪の被害が出ていると述べ、赤羽国土交通大臣に雪害対策予算を確保しているかただしました。赤羽大臣は雪害の状況に応じて、当初予算と予備費の臨時特例措置で対応していくと答弁しましたが、第3次補正予算案に予算が計上されていませんでした。森議員は大雪予報をふまえ、「こういう時こそ、補正予算に災害対策をのせるべきだ」と強く求めました。

 感染症法 ・特措法の改正について、森議員は1月15日に行なわれた第51回厚生科学審議会感染症部会の議事録を引用し、「審議会で罰則規定に反対した委員が8名、賛成した委員が3名だった。審議会の意見と真逆の法案をどうして提出したのか」と田村厚生労働大臣に迫りました。田村大臣は議事録を昨日確認したと述べるに留まりました。

 GoToキャンペーン予算について、森議員は「GoToキャンペーンを入れたのはどうしても再開したいから」と菅総理に確認し、菅総理は感染状況に応じて再開したい意向を表明しました。

 森議員は、台湾がGoToキャンペーンと同様の政策を昨年スタートした時の台湾の感染者について、茂木外務大臣にスタートした7月第1週は2名、10月の最終週は6名であったと確認しました。森議員は「台湾では全く感染者の数が違う。徹底的に新型コロナウイルスを封じこめてから、キャンペーンを実施した」と説明した上で、「感染がおさまるまではGoToを再開できない。慎重な判断を」と菅総理に苦言を呈しました。 

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 自宅療養者への医療・生活支援、薬の処方について、森議員は自宅療養中の感染者が気付かないうちに血液中の酸素濃度が下がる「幸せな低酸素血症(ハッピーハイポキシア)」となり、亡くなる事例が起こっていると確認し、血液中の酸素の状態をみるパルスオキシメーター(発明したのは森議員の地元、新潟大学を卒業した青柳卓雄氏)等、医療資機材の確保が急務ではないかと田村大臣に訴えました。そのためにも、補正予算を医療支援に組み替えるよう強く要請しました。

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