立憲民主党ジェンダー平等推進本部は7月8日、都内で「全国女性キャラバン2024出発式」街頭演説会を開催しました。このキャラバンは、国会議員の女性比率が16%、ジェンダーギャップ指数ランキングが世界で118位というわが国の現状を深刻に受け止め、「女性の声が政治を変える」のスローガンのもと女性議員拡大の意義を全国でアピールし、国政選挙にチャレンジする女性予定候補者を党をあげて応援することを目的としており、昨年に引き続く第2弾としてスタートしました。

 冒頭マイクを握った西村智奈美・ジェンダー平等推進本部長は、「非正規で働き、同じだけの重さの責任を担っているのになぜこんなに待遇が違うのかと悩んでいる人は多いのではないか。それはそのひと個人の問題ではなく社会全体の構造的な問題かもしれない。そういったことを一つひとつ解決していきたい」と述べ、「そのためにはやはり当事者性の高い、共感力のある女性議員が政治の場面にいることが本当に大事だと思っている」と強調しました。

 また西村本部長は選択的夫婦別姓制度にも言及し、「立憲民主党はずっと制度の導入を主張してきたが、自民党の反対で実現していない。なぜこんな一人ひとりの自由を制限するような政策を続けているのか。社会に政治が追いついていない」と述べました。そして、「一番アップデートしなくてはいけないのは政治だ。立憲民主党はこのアップデートできない政治を変えていく先頭に立つことをあらためて誓いたい。そのために女性議員を増やしていきたい」と力を込めました。

nishimura-1.jpg

 続いてマイクを握った女性キャラバン隊長の辻元清美・ジェンダー平等推進本部参与は、「立憲民主党は参議院では44%が女性議員になった。去年の統一自治体選挙では76名の新たな女性自治体議員が誕生した。多様な職業や立場の女性が立候補し、当選して活動している」とこの間の党の取組みを紹介しました。そして、「立憲民主党は社会を変えていくためにまず自分たちの政党からジェンダー平等を実現していく。そのために女性議員を増やしていきたい。キャラバン隊の隊長として多くの国会議員とともに全国を回っていく」と決意を表明しました。

tsujimoto-1.jpg

 先の衆院補欠選挙で当選した酒井なつみ衆院議員は、区議会議員時代の自らの取組みに触れ、「一つひとつの地域の課題や困難を抱えている人の声を政治に届けることができたのは私の誇り」と述べました。そして「子育てをしてみて政治が身近になったという人も多いと思う。皆さんの声を私たちに届けてほしい」と呼びかけました。

sakai-1.jpg

 水野素子参院議員は議員になる前にJAXA(宇宙航空研究開発機構)にいた経験から、「やはり違う種類の意見が入らないとイノベーションは起こらない。国会に女性が少ないから、シニアの男性が多いから古い政治が変わらない。だから女性が政治家になってもっともっと新しい政治をつくりたい」と述べました。

mizuno-1.jpg

 高木真理参院議員は、「日本も変わっていかないと世界についていけなくなる。企業でも女性が活躍しやすい企業は業績が上がっているという現実がある。全国の女性の皆さんには政治の世界にも挑戦していただきたい」と述べ、「特別な人が政治に参加するのではない。あれ?おかしいな?これ、変えなければいけないんじゃないかな、と思ったら挑戦できる。そんな人を応援していきたい」と女性キャラバンの意義を語りました。

takagi-1.jpg

 岸真紀子参院議員は、先の国会で成立した改正育児介護休業法に関し、「子の看護休暇を取得できる学年が引き上げになったがそれで十分か。たとえば子どもが新型コロナ感染症にかかったとき、一人でおいておけるかという問題」と述べ、「これは女性だけの課題ではない。女性の生き方であったり働き方が変わっていくと男性にとってもいい社会になる」と訴えました。

kishi-1.jpg

 この日の司会を務めた吉田はるみ衆院議員は、環境や社会に配慮する企業に投資するESG投資の例を紹介しながら「経済の分野で日本に伸びしろがあるとしたら女性が潤っていく力、活性力、サービスだ。日本経済の希望は女性の手にある」と述べ、政治分野とともに経済分野での取り組みの重要性を強調しました。

yoshidaharumi-1.jpg

 金子恵美衆院議員は、介護問題について「町会議員のとき介護保険制度が始まったが、当時の町長は議会での質問に『施設は作らない。介護は家族がするものだ』と答えた。あれから24年経って今どうなったか。残念ながら介護保険制度は改悪され介護離職が進む」と指摘しました。そして「命と暮らしを守るのが本当の政治の役目。そのために私たちが言いたいこと、女性だから言えること、その仲間を増やしていきたい」と訴えました。

kaneko-1.jpg

 早稲田ゆき衆院議員は、「国会で厚生労働の分野に取り組んでいるが、エッセンシャルワーカーといわれるかたは女性が多い。保育、介護、障害福祉の現場は女性ばかりで、賃金が低い」と述べ、「これを変えるにはやはり女性の声が必要。女性議員を増やすために仲間の議員とともに頑張っていきたい」と力を込めました。

waseda-1.jpg

 大河原まさこ衆院議員は「子や孫の世代のために世界から大きく立ち遅れた日本の政治をなんとかしなければいけない」と思いを述べ、「女性たちが我慢させられ諦めさせられ、いつのまにか男性よりもさまざまな重荷を背負わされてきた現実がある。だからこそ諦めない。悩みの真っただ中にある人たちと手を取り合ってまっとうな政治を実現したい」と呼びかけました。

okawara-1.jpg

 この日唯一の男性議員としてマイクを握った櫻井周衆院議員は「有権者の半分以上は女性。世の中の縮図という意味では議員も半分以上が女性であってしかるべき」と訴えました。そして、「立憲民主党は2022年の参院選挙では候補者、当選者とも女性が半分を超えた。昨年の統一自治体選挙でも女性議員を増やし、先の衆院補選では2名の女性議員が当選した。私たちはジェンダー平等の政党でありたいという思いを一歩一歩進めている」と述べました。

sakurai-1.jpg

 街頭演説会には、松下玲子(党東京都第18総支部長)、赤江なつ(北区議)、石森愛(練馬区議)、九鬼ともみ(八王子市議)、滝沢泰子(江戸川区議)も参加し、それぞれの思いを訴えました。

all-1.jpg

女性キャラバンの今後の日程や取り組み報告は↓こちらで順次ご案内いたします。

特集「全国女性キャラバン」- 立憲民主党 (cdp-japan.jp)

※ 会場では、「生活の中で負担を感じることは?」と題したシールアンケートを行いました。

20240708 有楽町.png
yurakucho_survey2.jpg