立憲の政策がまるごとわかる政策集Policies 2022

デジタル・IT

デジタル5原則

  • ①政府による国民の監視手段にしない、②個人情報の保護の徹底、③セキュリティの確保、④利便性の向上、⑤苦手な人も含め誰も取り残さず、使わない人が不利にならない――の5原則をもとに、行政のデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進します。

「誰ひとり取り残されないデジタル社会」

  • 情報インフラである通信の基盤を強化し、誰もがアクセス可能な環境の整備を進め、真に「人にやさしいデジタル化」による「誰ひとり取り残されないデジタル社会」を目指します。
  • 情報技術格差(デジタルディバイド)を最小化するとともに、国民の多様な要望、ニーズに応えられるよう、行政サービスにおける対面業務、電話対応、紙による手続き等を維持し、通信料の補助等の支援策を講じます。

個人情報保護・セキュリティの強化

  • 個人の情報の権利利益の保護を図るため、個人情報保護法など国内関連法をEU一般データ保護規則(GDPR)など海外の法制度を基準に改正します。自己に関する情報の取り扱いについて自ら決定できる権利(自己情報コントロール権)、本人の意思に基づいて自己の個人データの移動を円滑に行う権利(データポータビリティ権)、個人データが個人の意図しない目的で利用される場合等に当該個人データの削除を求める権利(忘れられる権利)、本人の同意なしに個人データを自動的に分析又は予測されない権利(プロファイリングされない権利)を法律上、明確化します。
  • インターネットやSNS上の差別や誹謗中傷への対策を強化します。
  • インターネットのターゲット広告の規制など個人情報保護を強化します。デジタル広告、不正または悪質なレビュー、パーソナルデータのプロファイリングに基づく表示等の課題について、消費者の利益保護の観点から必要な対策を検討します。
  • 国産クラウドの確立、データセンターの国内立地化を一層進めることで、企業・個人・政府の情報を守ります。
  • 消費者の利益保護の観点から、オンライン取引の場を提供するプラットフォーム企業や販売事業者への保護措置の義務付け、表示誤認の回避対策、相談体制の拡充等、法整備を含めた検討を行います。(再掲)
  • フィンテックの発展に伴いデジタル格差、情報格差が生じないための環境整備を行います。消費者が取引デジタルプラットフォームを適切に利用できるよう、デジタル社会で身に付けるべき知識を習得するための消費者教育を充実します。(再掲)
  • 巨大デジタルプラットフォーム企業に対し、個人情報保護やセキュリティ確保の観点から、適切な規制を行います。
  • 個人情報保護委員会が、行政機関等への監視、資料の提出、実地調査、勧告や報告の要求を遅滞なく行えるよう体制を強化します。
  • 行政機関等が個人情報を利用する際、マイナポータルで自己情報の利用状況を把握できる仕組みを構築します。
  • 安心・安全な情報管理を実現するため、官民の連携を進めてサイバーセキュリティを強化します。
  • 行政手続きのデジタル化の推進に当たっては、システムの安全性と信頼性の確立が重要であり、委託先を含め、データを管理するサーバーの設置を国内に限定します。
  • 闇取引をまん延させるダークウェブやブラック・マーケットの監視・摘発の強化に向けて、海外の捜査機関などとの連携・協力を推進します。
  • 重要インフラ施設(発電所、空港、水道等)も直接監視できるよう、内閣サイバーセキュリティセンター(NISC)の権限を拡大し、テロや頻発するサイバー攻撃、マイナンバー導入による個人情報漏洩を防止します。

政治のDXの推進

  • すべての人の選挙権行使を保障するため、通常の紙による投票に加えて、公示・告示から投票前日まで24時間、いつでもどこでも投票可能なインターネット投票を目指します。まず、手続きや投票が時間的に間に合わないこともあることから要望の強い在外投票から先行して実施します。
  • 危機管理、共生社会、業務効率化の観点から、国会・地方議会での議会活動のデジタル化を進めます。感染症や自然災害の際に政治機能を維持し、障がいや妊娠・子育ての時も望めば議論に参加できるよう、国会と地方議会におけるオンライン会議の解禁に向けた課題・問題点の整理を行います。
  • 請願のデジタル化を含め、国民が行政や立法の意思決定プロセスに直接参加できる「シビックテック」など、デジタル民主主義を推進します。
  • マイナンバーカードの普及率が低迷しているため、スマホ内にマイナンバーカード同様の機能搭載を可能にします。
  • 若者を含めた国民の政治参加促進のため、インターネットの活用等により、①政策づくり、②選挙運動、③投票の各場面で参加しやすい環境づくりを進めます。(再掲)
  • リコールや住民投票などの直接請求署名について、不正防止等のためデジタル署名を可能にします。(再掲)
  • 政治資金の透明性向上の観点から、国会議員関係政治団体の収支報告書を名寄せし、インターネットにより一括掲載することを義務付ける法律を制定します。個人情報を保護し、個人献金を促進するため、インターネット掲載する寄付者の住所は市町村名までとします。(再掲)

行政のDXの推進

  • デジタル技術を活用したプッシュ型支援の促進など、行政サービスの利便性向上を図ります。
  • 母子手帳について、名称を親子手帳と併記することや、電子化に対応することなどを含め、検討を進めます。(再掲)

経済のDXの推進

  • 環境・エネルギー・インフラ分野、医療・介護分野、地域活性化・観光分野など、あらゆる産業分野におけるデジタル関連の研究開発などを支援します。
  • 特に働き手の足りない介護・福祉・医療分野・農林水産業のDXを促進します。(再掲)
  • 暗号資産の健全な発展を目指したルールを整備します。(再掲)
  • 国際競争力確保の観点から、Web3.0の発展に大きく関係する暗号資産税制を見直します。
  • 法律上の位置づけ、構成員・参加者の法的な権利義務関係等を明確にするよう、ブロックチェーンの応用の一つである分散型自律組織(DAO)の法人化を認める法制度の整備を目指します。
  • デジタル証券の流通市場の整備に向けた適切な法制度を検討します。
  • 決済手段の多様化と低コスト化を図るため、世界に後れを取ることがないように、日銀が行っている中央銀行デジタル通貨(CBDC)の実証実験や研究などの検討を促進します。(再掲)
  • 次世代通信網のインフラ整備を推進します。(再掲)
  • 完全自動運転に向けた環境整備を行います。(再掲)
  • 量子技術の実用化を後押しします。(再掲)
  • 次世代インターネットの開発を後押しします。(再掲)
  • フィンテック等、金融サービスの環境変化への対応を促進します。(再掲)
  • 先端技術や知的財産権の保護・強化を図ります。(再掲)
  • データ流通などデジタル貿易の国際共通ルール作りに取り組みます。(再掲)

地域のDXの推進

  • 地域分散型で進められる自然エネルギーによる発電と需要のマッチング、需給をコントロールするデジタル技術の開発を支援します。IoT化を進めてデマンドサイドの効果的なコントロール(ピークカットなど)を実現するとともに、省エネなどESCO事業を推進します。
  • 電力システムのデジタル化を進め、電力市場を拡大活性化し市場メカニズムによる需給コントロールを実現します。(再掲)
  • BEMS・HEMS(Home Energy Management System)を利用した需要側と供給側のデジタルでの連携とデマンドレスポンスによる制御を行う熱伝導管、送電線、データ通信網等の適切な施設の配置や技術を構築するため、地域のインフラ更新時に合わせて、自治体と国が一体になって取り組みます。(再掲)
  • 地域主導でエネルギーマネジメント事業を立ち上げ、DXを活用したエネルギービジネスによって、地域でお金が回る経済を実現します(日本版シュタットベルケ)。
  • 地方への人口の移転の促進、都市への人口の一極集中の解消に向け、自然の豊かな地方で生活、子育てをしながら世界を舞台に仕事をする新しいライフスタイルであるテレワークを全国各地で促進します。そのため、電子署名と認証業務に関する法律の改正を検討します。
  • デジタル技術を活用して地域住民の意見を反映できるよう、日本版BID制度(地域再生エリアマネジメント負担金制度)の拡充を検討します。
  • さまざまな地域のデータを地図の形で共有してまちづくりに活用するため、地域のコミュニケーションツールとして、GIS(地理情報システム)の有効活用を検討します。災害時の救援や復興支援にも活用できるようにします。

教育のDXの推進

  • プログラミング教育を実施し、デジタル人材の育成に向けた取り組みを進めます。
  • GIGAスクール構想により1人1台端末環境が整備されたことを受け、健全な教育の情報化を目指し、ICTの支援員や通信環境の充実、機器更新時のフォロー、授業内容や教員養成課程の見直しを図ります。同時に、ICTリテラシー教育や身体に与える影響調査、ネットいじめの防止などに取り組みます。(再掲)
  • オンライン教育と対面授業の組み合わせ最適化(デジタル教材制作と学習支援員等の増員検討)を推進します。(再掲)
  • AI・IoT・VR・ブロックチェーン等の先端技術や安定期に入った汎用技術等のデジタルテクノロジーを活用して、個人情報保護と情報セキュリティに配慮しつつ、学習効果の向上、教育の仕組み改革等を目指します。(再掲)
  • 適応学習(アダプティブラーニング)により最適化された学習の提供ができるようにします。習熟度チェックをコンピューター上で行うCBT(Computer Based Testing(Training))の導入と、習熟度に応じた学習内容の運用を検討します。(再掲)
  • ICTリテラシー教育や身体に与える影響調査、ネットいじめの防止などに取り組みます。(再掲)