10年前、東日本大震災と原発事故が同時発生しました。その未曽有の危機に対して、国民の負託を受けた政治家らはどう対応したのか。そこから何を、現在、そして将来への教訓とするのか。立憲民主党には、当時の政府・与党で震災対応に当たった議員が多いことから、被災県選出者を中心に18名の国会議員に当時の様子、これまでの復興政策、今後の課題などについてインタビューし、その証言を党ウエブサイトで順次公開してきました。このほど、シリーズを完了しましたので、記事内容の一覧をご案内します。

【インタビューした議員】

■被災地での取り組み:
岡本あき子(仙台市議)石垣のりこ(ラジオ局パーソナリティー)横沢高徳(パラアルペンスキー選手)木戸口英司(岩手県知事秘書)末松義規(内閣府副大臣、宮城現地対策本部長)田嶋要(経産大臣政務官、原子力災害現地対策本部長)

■国会での取り組み:
岡田克也(幹事長)安住淳(国会対策委員長)金子恵美(副幹事長)階猛(衆院議員)小沢一郎(衆院議員)小熊慎司(参院議員)

■官邸等の取り組み:
福山哲郎(官房副長官)枝野幸男(官房長官)馬淵澄夫(総理補佐官)菅直人(総理大臣)野田佳彦(財務大臣)玄葉光一郎(国家戦略担当大臣、政策調査会長)

※順不同(肩書は原則被災した当時のもの)

東日本大震災・原発事故 10年を超えて それぞれの「あの日」から

第1部 被災地での取り組み

●「危機の時こそ、地方分権が必要」岡本あき子 衆院議員/宮城1区(被災当時、仙台市議会議員)

◎ジェットコースター並みの尋常ではない揺れ
・発災当時について
・避難所の様子について

◎孤独の状態、精神的ケアが今後の大きな課題
・被災者の現在のニーズについて

◎災害時、生命と財産を守るためには地方分権
・国政に転出した動機について

◎造成宅地滑動崩落緊急対策事業、権限移譲を実現
・これまでの取り組みの成果について

◎支える人たちを支援する制度を充実させたい
・国政で力を入れていきたいこと
・自分の役割について

●「国民への情報公開の充実が不可欠」石垣のりこ 参院議員/宮城県選挙区(被災当時、ラジオ局パーソナリティー)

◎大きな災害では情報源が断絶され、情報が入ってこない
・震災時の様子について
・避難所のあり方について

◎震災を経験したが故、今後の日本の姿を模索していく
・国政に参画したきっかけ、力を入れてきたこと

◎国民への情報公開の充実は不可欠
・今後、国政で取り組みたいこと

●「どんな逆境に遭っても、何度でも挑戦できる社会を」横沢高徳 参院議員/岩手県選挙区(被災当時、パラアルペンスキー選手)

◎手で運転できるバスに支援物資を積んで沿岸部に通う
・震災当時について
・地元に戻った時の印象について

◎避難所に行けない赤ちゃん連れのお母さんたちに物資を届ける
・被災者への支援について
・避難所の様子について

◎どんな逆境に遭遇しても、何度でも挑戦できる社会を作らなければいけない
・国政に転じたきっかけについて
・政治活動を始めてからの反応について
・被災地の現在のニーズについて

◎自治体による災害弱者の避難計画策定を国が支援すべき
・国会で力を入れて取り組んできたことについて

◎真の共生社会の確立、緊急防災庁創設を実現したい
・これから国政で取り組みたいことについて

●「既存制度の枠を超えた提案に積極的に行った」木戸口英司 参院議員/岩手県選挙区(被災当時、岩手県知事政務秘書)

◎オール岩手の体制で震災対応に取り組む
・発災時の様子について

◎制度の枠を超えた提案を、国に積極的におこなう
・災害対応における県と国との役割について

◎避難指示の改定、制度の柔軟な見直しに取り組む
・参院議員に転じてから、国政でどのようなことに取り組んでいるか

●「災害対策の『目利き』集団をつくる」末松義規 衆院議員/東京19区(被災後、政府緊急災害現地対策本部長)

◎現地対策本部長を志願
・震災当時の様子について

◎現地現場主義を徹底
・現地対策本部長として最も重視したことについて

◎大臣に直談判で要望を実現
・現地対策本部の取り組みについて

◎災害対策の「目利き」集団をつくる
・今後の復興再生の進め方について

●「現地の声にもっと耳を傾けるべき」田嶋要 衆院議員/千葉1区(被災後、政府原子力災害現地対策本部長)

◎「鬼迫」をもってしか臨みようがなかった
・震災当時の様子について
・菅総理の被災地視察や政府と東電の統合対策本部への批判について

◎官邸は現地の声にもっと耳を傾けるべきだった
・現地対策本部長としての決意について
・現地対策本部長のミッションについて
・現地から見た東京の官邸や東電本社の対応について

◎洋上風力、ペロブスカイト太陽電池など人類英知の発揮を
・原発のあり方について

◎二兎を追うことが私たちのミッションです
・原発のなくし方について
・CO2のなくし方について

◎自然エネルギー立国で地域への最高の投資が進む
・日本が世界で最も得する国になるとは

第2部 国会での取り組み

●「与野党関係なく、良い意見を積極的に取り入れた」岡田克也 衆院議員/三重3区(被災当時、与党幹事長)

◎野党との良好な関係を築くことが最大の仕事
・被災時の様子、総理との協議について

◎与野党関係なく、良い意見を積極的に取り入れた
・「各党・政府震災対策合同会議」を設置した目的、実際の運営について

◎名を捨て実を取ったことへの批判を甘んじて受ける
・民主党政権の復旧復興の取り組みをどう総括するか

◎筆舌に尽くしがたい経験をこれからの災害対策に活かす
・今後の復興再生の進め方は現政権とどう異なるのか

●「未来の人たちにツケを残さず復興財源を捻出」安住淳 衆院議員/宮城5区(被災当時、与党国会対策委員長)

◎政治や行政は、一歩でも二歩でも前に出て、困っている人を引っ張っていくことが非常に重要
・被災時の様子について

◎与野党で激しく対立している場合ではない
・国会対応の進め方について

◎未来の人たちにツケを残さず、今を生きる私たちで復興財源を捻出する
・復興税導入、復興特別会計新設の経緯について

◎霞が関の仕組み、やり方に厳しい目を向けることが大事
・復旧・復興経費の検証について

●「『心の復興』『人を中心とした復興』へ」金子恵美 衆院議員/福島1区(被災当時、与党副幹事長)

◎避難所に女性、障がい者の視点が欠けていた
・発災当時について
・避難所の様子について

◎「子ども・被災者支援法」に則った復興再生を
・国政で力を入れている活動について

◎「心の復興」、「人を中心とした復興」へ
・「子ども・被災者支援法」の活かし方について

●「画期的だった二重ローン対策、グループ補助金の導入」階猛 衆院議員/岩手1区(被災後、衆院復興特別委員)

◎地震で初めて死ぬかもしれないと思った
・被災当時について

◎画期的だった二重ローン対策、グループ補助金
・被災地選出の議員として、国会でどのように災害対策に取り組んだのか

◎数々の議員立法をスピーディーに成立させる
・国会に復興特別委員会が設置されてからどのように政策立案に取り組んだのか

◎移住人口、交流人口を増やしていく
・これまでの震災対応の総括と今後の展望について

●「原発を速やかに廃止するよう政治が決断を」小沢一郎 衆院議員/岩手3区(被災当時、衆院議員)

◎災害は必ず起きることを念頭に置いた備えが一番大事
・復興再生、防災で政治家が肝に銘ずべきことについて

◎地域に防災の予算、権限と実行を与え任せること

◎原発は事故になったら、どうしようもないことを肝に銘ずべき
・原発事故災害被災地域の復興を、政治はどう進めるべきか

●「悲劇を二度と起こさないよう後世に伝えていく」小熊慎司 衆院議員/福島4区(被災当時、参院議員)

◎被災から1週間で、福島と他県で復旧に差が生じてきた
・震災当時について

◎民主党主導の「各党・政府震災対策合同会議」は有効だった
・当時の政府与党の対応について

◎人災だからこそ、東電福島第一原発事故災害を風化させてはいけない
・福島の復興、再生に向けて

第3部 官邸等の取り組み

●「情報集約を一元化し、ワンボイスで情報発信した」福山哲郎 参院議員/京都府選挙区(被災当時、官房副長官)

◎何かとんでもないことが起こるのではないか
・発災時の様子について
・災害対策上の役割分担について

◎現場を見ないで判断するのか、現場を見て判断するのか
・ベントの承認と国民への説明について
・発災直後の総理の被災地視察について

◎情報集約を一元化し、ワンボイスで情報発信
・情報収集のあり方について
・情報発信の3つの方針について
・ワンボイスの重要性について

◎リアリティを訴えながら「脱原発社会」を実現していく
・「脱原発社会」実現に向けて
・リアリティのある政治について

●「危機管理庁の創設、原発ゼロ社会への検討を加速する」枝野幸男 衆院議員/埼玉5区(被災当時、官房長官)

◎天命と受けとめ、隠し事なく情報発信する
・発災当初について
・内閣のスポークスパーソンとして

◎最悪を想定、最前線で情報収集し危機に対応
・情報収集のあり方について
・菅総理の被災地視察について

◎危機管理庁を創設し、原発ゼロ社会を加速する
・原発ゼロ社会に向けて
・今後の災害対策のあり方について
・国際社会との連携について

●「衆知を結集しチーム力で原発事故収束に立ち向かった」馬淵澄夫 衆院議員/奈良1区(被災後、総理大臣補佐官)

◎東日本大震災・福島第一原子力発電所事故収束担当の総理補佐官へ
・震災当時の様子について
・総理補佐官チームの結成について

◎再爆発、放射性物質放出、燃料プール崩壊、最悪シナリオに対処
・「最悪のシナリオ」を見せられて
・福島第一原発事故の何が問題だったのか

◎衆知を結集しチーム力で原発事故収束に立ち向かった
・課題の抽出と対処方針の確定について
・具体的な対策、現場の取り組み

◎事故処理を巡る東電、自民党政権の目指す方向性
・東電幹部の主張について
・政権交代後の事故処理について

◎立憲民主党の目指す事故対応とエネルギー政策のあり方
・民主党政権(当時)の事故対応からの教訓について
・立憲民主党はエネルギー政策をどう進めていくのか

●「安定的で能力の高い政権が十分にできる」菅直人 衆院議員/東京18区(被災当時、総理大臣)

◎何時間待ってもベントを実施したという報告がこない
・3月12日早朝から福島第一原発を視察した背景について

◎被災地へ10万人規模の自衛隊員を動員
・故吉田昌郎所長との面談について
・宮城県沿岸部の視察について
・原発、被災地視察の成果について

◎安定的な冷却により最悪事態を回避
・なぜ最悪な事態に至らなかったのか

◎米国のアジア戦略上、日本は非常に重要な存在
・アメリカからの支援について

◎今考えても一番申し訳ないことだと思う
・原発事故による緊急大量避難の問題について

◎いまだにきちんとした避難計画がないのは重大な問題
・避難計画の立案の責任主体について

◎米国のNCRをモデルにして原子力規制委員会を創設
・原子力規制委員会設置の背景について

◎原発の廃止は大げさなことではない
・原発ゼロ社会への道のりについて

◎安定的で能力の高い政権が十分にできると確信
・立憲民主党の政策実現力について

●「現場に何度も足を運び、多くを学んだ」野田佳彦 衆院議員/千葉4区(被災当時、財務大臣)

◎急激な円高が震災直後の一番の難題でした
・震災当時の様子について

◎財政制約が復旧・復興の足かせにならないように
・復興特別会計について
・復興予算の問題点について

◎現場から学ぶことが多く、何度も足を運びました
・総理就任後の取り組みについて
・国際社会からの支援について

◎総理にとって危機管理が一番大事です
・復興政策を振り返って
・総理経験者として伝えたいこと

●「今後とも最終的な責任を負う覚悟で取り組む」玄葉光一郎 衆院議員/福島3区(被災当時、国家戦略担当大臣)

◎縦軸にも横軸にもない未曽有の災害
・震災当時の様子について

◎前例のない対応、ピンチをチャンスへ
・未曽有の事態にどう官僚を率いたのか

◎再生可能エネルギーの先駆けの地へ
・当時の福島県知事への提案について

◎政府与党が踏み込めないことを提言
・提言の取りまとめで心を砕いたことについて

◎復興、再生に与野党なし
・政権交代で復興、再生はどう変わるか