毎年9月頃に発刊国会レポートDiet Report

立憲民主党
国会レポート2026
(218回臨時国会~221回特別国会総括)

第1章

218回臨時国会~221回特別国会総括

219回臨時国会でガソリン暫定税率廃止を実現

 219回臨時国会は、10月21日から12月17日の会期58日間で開かれた。10月21日、高市早苗氏が第104代内閣総理大臣に指名され、自維連立政権が発足した。

 立憲民主党は、委員長提出法案を含め10本の議員立法を提出した。主な議員立法は、食料品消費税ゼロ法案、障がい児福祉所得制限撤廃法案、人身売買厳罰化法案、大阪・関西万博特措法改正案、運輸事業振興助成法改正案などである。

 野党7党が提出し継続審議となっていた「ガソリン暫定税率廃止法案」は、与野党6党の実務者協議の合意を踏まえて修正の上、可決・成立し、ガソリン暫定税率の廃止を勝ち取る成果を上げた。

 「責任ある積極財政」を掲げる高市政権は、「強い経済」を標榜する総合経済対策を打ち出したが、立憲民主党は「無責任な放漫財政」ではなく物価高騰に苦しむ国民の暮らしに応えるべきであるとして、11月14日、「くらし・いのちを守り、賃上げを加速する緊急経済対策」を策定した。令和7年度補正予算に対し、公明党と共同で組み替え動議を提出したが、否決された。

220回通常国会の冒頭で解散

 220回通常国会は2026年1月23日から150日間の会期で召集されたが、高市首相は冒頭解散を強行した。これに先立ち、「中道改革の旗印となる5つの旗」に賛同する立憲民主党、公明党の衆議院議員・候補者が結集して中道改革連合を結成した。総選挙では中道改革連合として、「生活者ファースト」を掲げて戦った。

「高市内閣2.0」スタートの221回特別国会で国会軽視と対決

 221回特別国会は、2月18日から7月25日まで開かれた(会期150日間、延長8日間)。総選挙で圧勝した高市首相は、3分の2超の議席を獲得したことを背景に、「国論を二分する政策」に挑戦する「高市内閣2.0」の始まりと宣言した。参議院では野党が依然として多数とはいえ、与党は衆議院の再議決カードを持つとともに、野党の一部や無所属議員を取り込んで参議院での逆転を図ろうとした。

 高市内閣は数の力を背景に強引な姿勢を崩さず、国会軽視が目立った。委員会では委員長職権による開催や「空回し」が強行されたほか、高市首相が出席した衆参両院の予算委員会集中審議は計10回(30時間台)と、石破前首相の実績(18回・90時間)から激減し、月1回開催の取り決めである党首討論もわずか2回にとどまった。さらに首相自身も、「サナエトークン」問題や中傷動画疑惑に対して不誠実な答弁に終始し、陳述書の提出で逃げ切りを図ろうとするなど、熟議を拒む姿勢が際立った。

 立憲民主党は、中道改革連合、公明党とともに、3党の合同部会や、「三党合同政調審議会」などを通じて、協力して国会活動や政策対応を行った。

 3党は、イラン情勢に伴う原油高などによる影響調査を共同で実施し、緊急提言をまとめ、合同集会を開催したほか、緊急経済対策を策定し、補正予算の編成を求めた。

 その結果、政府・与党は、暫定予算編成や補正予算編成を余儀なくされた。また、強権的な国会運営により議会政治が脅かされていることに対し、3党をはじめとする野党は結束して対応し、政府・与党を会期延長に追い込むとともに、衆議院議員定数削減法案の成立を阻止した。

 3党は、「ペルシャ湾内に滞留する日本関係商船の乗組員等の安全確保に関する申し入れ」や「防衛装備移転三原則の運用指針の見直し及び厳格化に関する提言」「メルコスールとのEPA交渉についての要請」「水田政策の見直しに関する提言」「~水俣病公式確認70年を迎えて~環境安全保障の確保を求める要望」など、共同で提言や要望をまとめ政府に対し実現を働きかけた。

 さらに特別国会閉会後の7月28日に発生した熊本地震災害に対し、3党は合同対策本部を設置し、共同して緊急提言の申し入れや現地調査を行うなど、被災者の生活再建と被災地の復旧・復興の後押しに全力で取り組んだ。8月の千葉豪雨をはじめとする各種災害に対しても共同対応に努めた。

議員立法・修正案で立憲の姿勢を旗幟鮮明に

 3党は、16本の議員立法を審査し衆議院に提出するとともに、多くの法案対応で一致を見た。一方で、入管法改正案、国家情報会議設置法案、健康保険法等改正案、主要食糧需給価格安定法改正案、皇室典範等改正案、2024年度決算については賛否が分かれた。

 立憲民主党は、児童扶養手当「所得制限の壁」引き上げ法案、主要農作物種子確保法案、被選挙権年齢引き下げ法案、障がい児福祉に係る所得制限撤廃法案、空襲被害者救済法案、水俣病被害者救済新法案の6本を参議院に提出した。

 立憲民主党は、特例公債法改正案や所得税法等改正案、国家情報会議設置法案、健康保険法等改正案、個人情報保護法改正案、刑事訴訟法改正案、皇室典範等改正案に対し修正案を提出するなど、高市政権の数の力の横暴と国会軽視の姿勢へ旗幟を鮮明にして対峙した。