第3章各分野の対応
27 農林水産
食料安全保障と持続可能な農林水産業の実現に向けて
農林水産部会では、221回特別国会において、政府から提出された8法案、「農業構造転換の推進に必要な施策の集中的な実施の財源に充てるための日本中央競馬会の国庫納付金の納付に関する臨時措置法案」「日本中央競馬会法の一部を改正する法律案」「農林中央金庫法の一部を改正する法律案」「農業近代化資金融通法の一部を改正する法律案」「家畜伝染病予防法の一部を改正する法律案」「主要食糧の需給及び価格の安定に関する法律の一部を改正する法律案」「重要品種の育成及びその種苗の生産の振興に関する法律案」「種苗法の一部を改正する法律案」について審査し、対応を決した。
また、議員立法4法案、「食育基本法の一部を改正する法律案」「主要農作物の優良な品種を確保するための公的新品種育成の促進等に関する法律案」(主要農作物種子確保法案)「国有林野事業に従事する職員の労働関係を円滑に調整するための行政執行法人の労働関係に関する法律の一部を改正する法律案」および「国有林野事業に従事する職員の給与等に関する特例法案」(国有林野事業職員の労働関係に関する2法案)に取り組んだ。
さらに、農林水産大臣らに「水田政策の見直しに関する提言」「メルコスール(南米南部共同市場)とのEPA交渉に関する要請」「政府備蓄米の早期買戻しに関する要請」を行うなど、政策提言・要請に取り組んだ。
日本中央競馬会関連2法案に賛成
「農業構造転換の推進に必要な施策の集中的な実施の財源に充てるための日本中央競馬会の国庫納付金の納付に関する臨時措置法案」および「日本中央競馬会法の一部を改正する法律案」については、別枠で十分な予算を確保すること等を求め、それぞれに4項目の附帯決議を付して本法案は可決・成立した。
農林中央金庫法改正案等2法案に賛成
「農林中央金庫法の一部を改正する法律案」および「農業近代化資金融通法の一部を改正する法律案」については、外部理事の登用等によるガバナンスの強化を求めることなど、それぞれに6項目、4項目の附帯決議を付して本法案は可決・成立した。
家畜伝染病予防法改正案に賛成
「家畜伝染病予防法の一部を改正する法律案」については、豚熱発生時の選択的殺処分の実施に当たって、適切な基準を定め、家畜防疫員等への指導を徹底することなど、7項目の附帯決議を付して本法案は可決・成立した。
食糧法改正案に反対
「主要食糧の需給及び価格の安定に関する法律の一部を改正する法律案」については「米騒動」を引き起こした国の責任が背景にあるにもかかわらず、改正内容は国の責任の在り方が不十分で生産者から消費者に至るまで国民の不安を払拭できるものとなっていないこと、国民の財産である備蓄米について、機動的な運用の在り方が不明確であることなどから反対した。その上で、米穀の安定的な生産・供給が行われることなどを求めた13項目の附帯決議を付して本法案は可決・成立した。(詳細「14 食糧法改正案」)
種苗法改正案等2法案に賛成
「重要品種の育成及びその種苗の生産の振興に関する法律案」および「種苗法の一部を改正する法律案」(種苗法改正案等)の政府提出2法案については、立憲民主党、国民民主党、公明党、参政党、日本共産党が共同提出した議員立法「主要農作物の優良な品種を確保するための公的新品種育成等に関する法律案」(主要農作物種子確保法案)との並行審議を行い、育成した重要品種の知的財産の保護が図られるよう必要な支援を行うことなど、それぞれに12項目、6項目の附帯決議を付して、政府提出2法案は可決・成立した。議員立法は廃案となった。(詳細「15 主要農作物種子確保法案」)

食育基本法改正案が成立
食育基本法については、制定から21年を経て初めてとなる抜本的な見直しが行われた。主な改正内容としては、食料安全保障の確保、大人の食育、学校等における食育・農林漁業教育の強化、食育推進、PDCAサイクルによる目標管理等が含まれている。本法案は、衆議院農林水産委員長提案により、221回特別国会で成立した。
国有林野事業職員の労働関係に関する2法案
2008年の国家公務員制度改革基本法12条に基づく自律的労使関係制度が措置されるまでの間、暫定的な措置が必要なことから、2013年以降、法案を提出し続けてきた。221回特別国会においても、国有林野事業職員の労働関係に関する2法案を取りまとめ、三党合同政調審議会での了承を得たが、同国会への提出は見送ることとなった。
水田政策の見直しに関する提言
3党合同農林水産部会は、6月9日に農林水産大臣に対して、20項目からなる水田政策の見直しに関する提言を行った。提言の取りまとめに当たって、3党合同農林水産部会は5月25日に茨城県龍ケ崎市の横田農場を訪れ、農場代表や、龍ケ崎市長らと意見交換を行うなど、現場の声も提言に反映させた。

メルコスールとのEPA交渉に関する要請
3党合同農林水産部会と外務部会は、6月22日に農林水産大臣に対して、翌23日には外務副大臣に対して、メルコスール(南米南部共同市場)とのEPA交渉について、これまでに締結したEPAがわが国の農林水産業に及ぼした影響および対策の検証、わが国の農林水産物・食品の輸出拡大につながる交渉を行うことなど、6項目の要請を行った。
政府備蓄米の早期買戻しに関する要請
3党合同農林水産部会は、8月27日に農林水産副大臣に対して、政府備蓄米を適正備蓄水準へ回復するため、早期に可能な限り大量の備蓄米の買戻しを行うことなど、4項目の政府備蓄米の早期買戻しに関する要請を行った。
農林水産キャラバンの実施
立憲民主党は、農林漁業再生本部を設置して、農林水産キャラバンを全国展開しており、直近では、栃木県鹿沼市、埼玉県さいたま市などで、食料確保・農地維持支払制度(食農支払制度)や新規就農対策等をはじめ、農政に関する意見交換等を行った。