毎年9月頃に発刊国会レポートDiet Report

立憲民主党
国会レポート2024
(212回臨時国会、213回通常国会総括)

第3章焦点となった法案・課題への対応

高額売掛による性搾取を
なくすために
悪質ホストクラブ
被害対策・防止法案

料金の支払いを猶予する「売掛」は、通常、取引実績など客の信用を前提に行われる。しかし、一部のホストクラブやメンズコンセプトカフェ等では、信用ではなく売春による売り上げなど性搾取を前提に高額な売掛を行い、若年女性が国内外での売春など違法行為・犯罪行為をさせられる事案が相次いでいる。

悪質ホストクラブ被害関連2法案

悪質ホストクラブ被害は、消費者契約法のデート商法として取り消しうる契約や、職業安定法に違反する職業紹介など、現行法の運用で対策可能な違法・不当な行為によって発生することがある。しかし、テレビドラマ等でホストクラブの良いイメージが普及してきたこと等から、一部のホストクラブ等が違法・不当な行為を行っていることを被害者が認識できないという課題や、相談先の公的機関が問題の所在を把握できない等の課題があった。立憲民主党は、現行の法制度で可能な対策を総合的に推進するため、212回臨時国会に、悪質ホストクラブ被害対策推進法案を提出した。

また、被害の防止には、そもそも、支払い能力を超える売掛等に歯止めをかける必要がある。立憲民主党は、ホストクラブ等に対し、客の支払い能力に比して不相当に高額の債務を負うことにならないかどうか確認する等の義務を課し、義務違反は営業停止処分等の対象とするなど、売掛を含む過大な債務を負担させる行為に「ハードル」を設ける悪質ホストクラブ被害防止法案を213回通常国会に提出した。

法案はいずれも継続審議となった。