第3章焦点となった法案・課題への対応
コロナ後遺症・ワクチン健康被害への対策推進5類後のコロナ対策
3年半近くにわたって猛威を振るった新型コロナウイルス感染症は、2023年5月8日をもって「新型インフルエンザ等感染症(いわゆる2類相当)」から「5類感染症」へと感染症法上の位置付けが変更された。これに先立ち、立憲民主党は「新型コロナウイルス対策 政府・与野党連絡協議会」の開催を呼びかけた。4月25日に開催された協議会で立憲民主党は、位置付け変更が必ずしも感染の収束ではなく、今後とも感染状況には常に注意を要することを確認するとともに、これまでの政府のコロナ対策の総括を行うこと等を求めた。
コロナ後遺症・ワクチン健康被害の対策を推進
位置付け変更後の最大の課題であるコロナ後遺症およびワクチン健康被害への対策を推進するものとして、立憲民主党はコロナ後遺症対策推進法案とコロナワクチン健康被害救済法案を211回通常国会で衆議院に提出した。
コロナ後遺症対策推進法案は、後遺症の実態が未解明で適切な医療・支援を受けられない現状に鑑み、対策に必要な財政措置や病態等に関する研究の実施、医療提供体制や各種相談体制の整備等について定めた法案である。
コロナワクチン健康被害救済法案は、新型コロナワクチンの接種が承認要件の緩和によって大規模・短期間に実施され、多くの健康被害が発生していることを踏まえ、健康被害に関する認定審査体制の拡充、審査状況に関する適時・適切な情報提供、有効性・安全性に関する情報収集・調査研究等の実施等を定めた法案となっている。
2法案はいずれも審議されず、継続審議となった。