第3章焦点となった法案・課題への対応
民主的で透明な公務員制度の実現を公務員制度改革
優秀な人材の確保策について提言
国家公務員の若年退職者の増加と志望者の減少、公務員の人材不足は、行政能力の低下をもたらし、国民生活に重大な影響を及ぼす。立憲民主党公務員制度改革プロジェクトチームは、優秀な人材の確保策について、インターンシップの拡大、社会人の中途採用枠や退職者の出戻り採用枠の拡大、メンター制度、地方を副業先とする2地域勤務等を盛り込んだ提言「活気に満ち醍醐味ある霞ヶ関と官僚の優化(ゆうか)に向けて―優秀な人材を確保するための6つの課題と13の解決策」を2023年5月に取りまとめた。
立憲民主党は、公務員がやりがいを持って存分に能力を発揮できる環境をつくり、国民のニーズに合致した質の高い行政サービスを実現していく。
自律的労使関係制度の導入を目指し法案提出
公務員の労働基本権に対する制約は1948年以来続き、ILOから条約を遵守し公務員に労働基本権を付与するよう求める勧告が繰り返されている。立憲民主党は公務員制度改革PTで検討し、211回通常国会に、自律的労使関係制度を導入するための議員立法として、公務員制度改革関連5法案(国家公務員制度改革3法案、地方公務員制度改革2法案)を社会民主党、国民民主党と共同で衆議院へ提出した。
今回提出した法案は、ILO創設100周年の国会決議や関係団体の意見等を踏まえ、新たに刑事施設職員について団結権と協約締結権を付与するとともに、消防職員についてもこれまでの法案で付与するとしていた団結権に加え新たに協約締結権を付与することにしている。