第3章焦点となった法案・課題への対応
政治と行政の質を変える改革を行政改革
岸田政権の増税路線に対決するため、立憲民主党と日本維新の会は「行政改革・身を切る改革PT」を設置し、国家公務員宿舎跡地の視察のほか、自民党ではできない政治と行政の質を変える改革に向けた法案の共同提出を行った。
両党は、211回通常国会にネット投票法案を衆議院へ提出した。法案は、2025年の参議院議員通常選挙からインターネット投票を導入できるよう推進するものであり、2022年に立憲民主党が単独で提出した法案は撤回した。
さらに、民主主義を支える重要な資源である公文書の作成・管理の適正化を図るため、両党が以前提出した法案を一本化し、行政文書の定義の見直しや文書の作成義務の強化等を定める公文書管理法改正案、独立性および専門性をもった「公文書院」を設置すること等を定める公文書院設置推進法案を衆議院に提出した。
天下り問題への対応強化
国土交通省の元事務次官が、民間企業に対して同省OBを社長にするよう求めていたことを契機に、立憲民主党は、「天下り総点検チーム」を設置し、各委員会で政府を追及した。また、事務次官級の官職を経験した者の再就職先についての予備的調査の実施を求め、2023年6月12日に衆議院調査局長から報告書の提出を受けた。
天下り規制の抜け道となっていた、職員OBを介した再就職あっせん行為等の規制や、管理職職員等の特定独法等への再就職の規制を盛り込んだ天下り規制強化法案を日本維新の会と共同で衆議院へ提出した。