「立憲民主党国会レポート2023」発刊にあたって 人が元気になる改革を!
立憲民主党 政務調査会長
長妻昭
自宅で寝転んでいても、スマホさえあれば指一本で何でもできる。こんなに便利な世の中になるとは、誰が予想できたでしょうか。これほど便利になったのに、余裕ある生活や余裕ある働き方になっているのでしょうか?
長時間労働や過労死も無くならず、しかも、先進国で日本だけ給与も上がっていません。昨年は一日当たり60人が自殺しており、子どもや若者の自殺も増え、子どもの自殺は過去最多の年間514人となりました。先進7か国で人口当たりの自殺率は最悪の水準です。いじめ、不登校、引きこもり、児童虐待、DVなど改善する気配はありません。
何かがおかしい。ますます社会のひずみが噴出しています。原因はどこにあるのでしょうか?
私は「人権」「格差」「多様性」、これらを軽んじたことに大きな原因があると考えています。人権を軽んじる政治が、人権がおかされても声を上げにくい社会を生み、行き過ぎた自己責任論に拍車をかけています。
格差拡大に無頓着な政治が、非正規雇用の理不尽な処遇格差や、生まれ育った環境によって人生が決まる教育格差などを放置しています。
多様性を拒む政治が、一つの価値観を押し付け、集団同調圧力を強め、一人ひとりの創意工夫を潰しています。
加えて、重大問題を未来世代に先送りする政治も見過ごせません。特に、赤字国債依存の財政、遅々と進まない環境対策を大きく変える時です。
人権、格差、多様性――。これらを軽んじる政治を大転換すれば、一人ひとりがもっと元気になり、一人ひとりの持ち味が生き、日本はもっと良くなると確信しています。
今こそ、「人が元気になる改革」が求められているのです。そうすれば、社会や経済も、さらに大きく発展します。
社会が時代とともに自ら変わる力、自己変革力を取り戻さなければなりません。
日本の国力を回復させ、混沌とする世界の中で日本ならではの役割を果たすため、私たちは政策を磨いて新しい内閣をつくる、政権交代を目指します。
「立憲民主党国会レポート2023」では、この1年間のわが党の取り組みをご報告しています。皆様からのご意見をどしどしお寄せください。
よりよい理念、政策づくりを目指し、精進してまいります。
今後とも、立憲民主党に対して、ご指導をいただきたくお願い申し上げます。